このページで説明するのは、色の違いがわかりにくいという見え方です。昔は『色弱(しきじゃく)』や『色盲(しきもう)』と呼ばれていました。ヒトの目には色を見分けるための細胞が3種類あり、それぞれが赤色・緑色・青色と役割分担することで色に反応します。この細胞に異常があると、色を見分けることが難しくなります。
日本では男性の約20人に1人の割合で、赤色・緑色を見分ける細胞に異常があるといわれています。このタイプの見え方では、赤と緑、赤と黒といった色の区別が難しくなります。赤と緑は信号の色、赤と黒は書類などでよく使われる色の対比ですので、社会的な不便を感じる場合があります。
しばしば誤解されますが、完全に色が区別ができないという人はまれです。多くは『それなりに分かる』『色だけでなく、光の位置や文脈を頼りにすれば何とか区別できる』という状態です。