では、続きまして、視覚障害者の方のホーム上の転落防止対策ということでお伺いしたいと思います。
お手元の資料にも、実際の駅ホームの視覚障害者の方の、いわゆる長軸方向ですね、線路と平行して歩く、この長軸方向への対策として、この誘導ブロック、ちょうど二枚目の資料の右側の写真にあるような、こういう誘導ブロックというのが非常に有効ではないかということも言われております。
このホーム中央の長軸方向の誘導ブロックの有効性について、国としてどのように受け止められておられるのか、これをまず確認したいと思います。もしこの誘導ブロックが余り効果がないということであれば、政府として転落事故の六三・五%を占めるこの長軸方向を視覚障害者の方が移動するときの転落防止対策として何をやるべきだというふうに考えておられるのか、この二点についてお伺いしたいと思います。
お答え申し上げます。
御指摘いただきました駅のホームの中央に誘導用のブロックを設置することにつきましては、推奨する意見もございますけれども、新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者の安全対策検討会の構成員である多くの障害者団体の方からは、ホームの端に設置している内方線付き点状ブロックを中央の誘導ブロックと誤認するなど、かえって危険が生じるという御意見や、また、ホーム上には階段、売店などの構造物があり、誘導ブロックを途中で向きを変えて設置すると方向転換する回数が多くなり、それだけ方向を失うリスクが高くなるという御意見などの反対の意見もあるため、慎重な検討が必要であると考えております。
このため、本件につきましては引き続き議論を継続してまいりますけれども、本検討会におきましては、本年一月には視覚障害者の方に駅ホームや車両を用いた歩行訓練を体験いただくなど、白杖を適切に使用してホーム上で安全に乗降する方法の普及促進でありますとか、さらに、駅係員等によります円滑な介助を行うための新技術の検討なども進めているところでございます。
国土交通省といたしましては、さらにホームドアの整備を推進するなどのハード面の対策も含めまして、引き続き視覚障害者の方の安全対策につきましてしっかりと取り組んでまいります。
今局長から御答弁をいただきましたが、実際に視覚障害者の当事者団体の方からは、先ほど当事者の方から多くの反対の意見もあるというような御答弁ありましたけれども、そんなに、当事者ですね、視覚障害者の団体の方からの反対というのはそう多くないと、もう一回これ政府として確認をしていただきたいと思います。本当の当事者ですよ、視覚障害者団体の当事者の方がこのホーム中央の誘導ブロックの設置について本当に反対しているのかどうか。いろんな関係団体あると思いますが、当事者団体の意見をやっぱり最優先で政府としても確認していただく必要があるというふうに思っています。
実際、検討会も年に一回しか開かれていなくて、中間報告は二〇二一年の七月に出されています。この中間報告の中には、当事者の方が参加する、この長軸方向に誘導するブロックの安全な歩行経路をしっかり確保する方策、これが求められているということも明記されています。さらには、視覚障害者の方が参加する実証実験の実施も含めて検討をすることが必要と、これが書かれてもう三年たとうとしています。したがって、この頻度をですね、検討会の頻度、年に一回じゃなくて、頻度を高めていただいて、実際の当事者団体の意見、もう一度再確認していただいて、実証実験に対する結論をこれしっかり出していただく必要があるというふうに思っております。
これ、大臣に一番最後に聞こうと思っていたんですけれども、是非、大臣、実証実験の結論をですね、検討会の頻度を上げていただいて、今、年に一回しかやっていないということも聞いておりますので、もっと頻度上げていただいて、この実証実験を実施することに対する結論をしっかりと出していただきたいと思います。
先ほど来問題になっているこの検討会でございますけれども、年に一回ということですが、いろいろ、その間にもいろいろな委員同士のディスカッションとか国土交通省入ってのいろいろな打合せ等やっているところでございまして、私に来ているところの報告では、実際の当事者からいろいろな意見があると、推す意見もあるし、反対する意見もあると、様々な意見があるので、いま少し当事者の間の方でどのような意見調整がされるのかということも見守っていきたいと、このように聞いております。
引き続き、丁寧にこの当事者の意見を聞きながら議論を進めていきたいと思います。
ありがとうございます。
当事者というのは、視覚障害がある方の、その当事者の意見を聞いていただきたいと思います。そこが一番我々が重視しなければいけない意見だというふうに思っておりますので、是非もう一度そこはしっかりと確認していただくことをお願い申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。