弱視者ってどうしてそうなるの?という疑問に応える…「弱視者のイロハ」を知る『弱視者いろはカルタ』を出版しました!!
弱視者には、川柳で共感を、弱視を知らない方へは絵と解説で「そうなんだ…!」という発見と親しみを与えます。
カルタ読み札に採用されているのは弱視者が作った川柳。すべて当会(弱視者問題研究会)会員の作品です。
発端は2002年に会の25周年文集に1人の会員が寄せた弱視的日常の実体験をテーマにした川柳から。その後全国の会員に呼びかけ集めたものです。
やがて「たくさんの人が手にとり弱視について考え、親しみを持ってもらいたい」と、当会いろは川柳プロジェクトが、町の書店でも取り寄せ可能な一般流通品を目指し、各方面の支援協力を受けながらカルタとして出版致しました。
絵札は川柳ごとの解説をもとにイラスト化され、弱視者を知らない人にも川柳のシチュエーションが分かりやすいよう、ポップでカラフルな1コマ漫画で表現。
6人の個性的な弱視者キャラが、立場や障害程度の違いで「弱視(ロービジョン)」という捉えにくい障害が個々さまざまである事を、ストーリー仕立てで楽しくさりげなく理解させてくれます。
「ライトつけ 走って欲しい 自転車は」
白杖を持ったオジサンキャラが夜道の無灯自転車を慌ててよける絵。
「流し目は したくないのに 中心暗点」
視野に問題のある女子高生キャラが、デート中なのに別な方向を見ていると彼に落ち込まれてしまうという絵。
そのほかにも、
などの札があります。
絵札の裏面の解説も、あくまで当事者の視点から周囲の環境と弱視者という切り口で、札の場面ごと、伝えそびれてきた弱視者たちの生の声を苦笑まじりに語りかけています。
読み札は黒地に白文字、30ポイントの大きさのひらがなで川柳が表示され、低視力者でも読みやすい。
読み札の裏面には、表面より大きなひらがなとカタカナ1文字ずつで頭文字が表示されており、こちらを取り札としても遊べるよう配慮されたユニバーサルデザイン。
読み物として1人で眺めても楽しいですが、ボランティア学習や、事例紹介カードとしてケーススタディに利用したり、
単純に大きなサイズのカルタとして大勢でカルタ取りを楽しむこともできます。
年齢・障害の有無を超えて多目的に使えるカルタです。
※2024年5月に完売しました。